漫画、ジャズ、演劇。アートの香り漂うクリエイターの町、杉並区阿佐ヶ谷のエリアガイド。

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明日に架けるSwing（後編）

いまや地域密着型のイベントとして、認知されていますね。毎年たくさんの観客が訪れますが、心に残っているエピソードはありますか

小田さん
このイベントは、天候にとても左右されます。雨が降ったら大赤字です。何年か前に、開催の二日間、台風が直撃したときがありました。イベント終了の翌日、絵に描いたような快晴だったんですけど(笑)。大雨のなか、音楽を聴くために、並んで待ってくれたお客様がいたんです...。うれしかったし、このイベントの底力も感じました。

近藤さん
ライブ予定表に、見に行く順番を書き込んでいる人の姿を見るのが楽しみです。昨年は、開催期間の2日間で8会場まわったという方もいらっしゃいます。終了後は、観客のアンケートを必ず読みます。お褒め、お叱り、さまざまなご意見あります。すべてが糧になっています。

今年、目玉の演目はありますか

近藤さん
どれも目玉です(笑)。どこがおすすめ、とは言い難いものがありますね。山下洋輔さんのような大物から若手のミュージシャンまで、さまざまなジャズに出会えるのが阿佐谷ジャズストリートの魅力です。

異色ですが、漫画家のラズウェル細木さん（著作・酒のほそ道、パパのココロなど）が、29日にジャズの入門講座を開催します。昨年、はじめての試みとして開催して大盛況でした。今年も、産業商工会館展示室で行います。 ジャズ初心者の方にも、わかりやすく楽しんでいただけると思います。

渡辺さん
ジャズウォーク（バンドが演奏しながら、商店街などを巡回する）も好評です。二日間とも、13:00から16:00に行います。昨年、人が殺到しすぎて警察からお叱りを受けたんですが...（苦笑）。今年も、混乱のないよう注意しながら行います。

お目当ての会場が満員で入れないときには、携帯の空席情報を利用してください。チケット裏やプログラムにＱＲコードがあります。各会場の状況がリアルタイムでわかりますよ。

当日、楽しみになってきました。ところで、ボランティアの方々は、どんなきっかけで参加するのでしょうか？

渡辺さん
いろいろな方がいますけれど...。定年退職後に、新たな生き方のひとつとして、ジャズストリート実行委員会に参加した、という元企業戦士の男性もいます。退職後の生きがいを探していたり、生活している地域になんらかの貢献をしたい、という人も多いですね。

近藤さん
私は参加歴7年目になります。昔、小学生だった子どもを、塾へ連れていった帰りに、阿佐谷駅の改札を通りました。そのとき、偶然ジャズの生演奏が耳に入りました。コンサートって、おめかしをして行くのも楽しいんですが、生演奏を普段着で聴きたいときもありますよね。

路上で、生ジャズを聴ける。買い物帰りの人も、学生も、スーツ姿の人も、立ち止まって聴いている。ああ、いいな、この街っていいな...。と思いました。子どもの手が離れた時、自然とボランティアに参加していました。

それぞれの社会経験を、ジャズストリートに活かして...。という思いで参加する方もいるんですね。さて、2011年の開催に向けて、最後にみなさんから、コメントをお願いします

渡辺さん
開催したばかりのころは、各店舗にジャズのテープを配って、流してもらうようお願いしていました。そのころを思うと、最近は地域に根付いた、という手応えを感じています。運営にとって、いちばんありがたいのは、地元の協力。これからも、温かく見守ってほしいです。そして、当日はひとりでも多くの方にお越しいただきたい！ぜひ、お待ちしています。

小田さん
パールセンターに、子どもたちがジャズを聴きながら描いた絵を、電車の中吊り広告のように展示します。演奏はもちろん、そちらもぜひ、楽しみにしてください。

近藤さん
こんなご時世ですから、皆さんお忙しいですよね。街に流れるジャズを聴いて、ちょっと気分を変えていただければ、私たちも幸せです。

貴重なお話でした。今までとは違った視点で、ジャズストリートを観ることができそうです。本日はありがとうございました

＜前編＞はこちら

阿佐谷ジャズストリート
http://www.asagayajazzst.com/
開催日：2011年10月28日（金）・29日（土）
パブリック会場共通パスポート
2日パスポート前売3,800円（当日4,500円）
1日パスポート前売2,800円（当日3,000円）
詳細・チケットの購入方法：阿佐谷ジャズストリート公式サイト